[最終更新日]2009-09-11

会津大学先端情報科学研究センター(CAIST)宇宙情報科学クラスター(ARC-Space)の所属教員らを共著者とする論文が、英国科学雑誌「Nature」(2009年9月10日発行)に掲載されました。
月周回衛星「かぐや(SELENE)」に搭載されたマルチバンドイメージャーが観測した月全球の鉱物分布のデータを解析した結果、月の高地の地殻にはほぼ 100%斜長石からなる斜長岩が分布していることを世界で初めて明らかにしました。この研究成果は、従来は斜長石90%とそれ以外の鉱物10%からなる と考えられてきた月の高地の地殻生成に関し、新たな知見をもたらすものです。
この論文は宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究本部固体惑星科学研究系大竹真紀子助教(会津大学特任准教授)が主著者となり、会津大学の7名の教員及び特任教員4名計11名を含む、31名の共著者からなるものです。
会津大学は「Nature」が発行された10日、記者発表を行い、掲載論文の概要と会津大学の研究成果を説明しました。ARC-Spaceクラスターリーダーの出村裕英准教授は、「昨年のScience掲載に続き、世界が注目する国際誌Natureで「かぐや」の成果に貢献できたことを嬉しく思う。関係者が何年もかけて準備・議論してきたことが、CAIST/ARC-Spaceの発足と共にひとつの形となった。これからも深宇宙探査に取り組み、会津から世界へ発信していきたい」と感想と抱負を述べました。

記者発表1
CAISTセンター長(角山理事長)の挨拶
記者発表2
会津大学の共著者(左から平田准教授、出村准教授、浅田教授、北里准教授)
論文タイトル
The global distribution of pure anorthosite on the Moon

「Nature」掲載論文における会津大学の成果などはこちらをご覧下さい。

会津大学CAIST/ARC-Spaceの紹介はこちらをご覧下さい。(JAXA宇宙科学研究本部科学衛星運用・データ利用センターPLAINニュース第189号:ARC-Spaceクラスターリーダー出村准教授寄稿)

Nature掲載論文の共著者を含むCAISTの教員紹介はこちらをご覧ください。

CAISTの歩み(過去のニュースにリンクします。)
2009.01.16 CAIST設立発表
2009.04.01 CAIST設立
2009.04.03 CAIST開所式・ARC-Spaceキックオフミーティング