CAIST/ARC-Spaceの学生を主体とするチームが開発した月旅行アプリが「International Space Apps Challenge (ISAC) Tokyo」で審査員特別賞の「ASTRAX賞」を受賞しました。
ISACは昨年から開催されている宇宙ハッカソンで、米国航空宇宙局(NASA)をはじめ日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)のオープンデータやAPIを使い、アプリの開発に取り組むイベントです。今年は4月20、21日、44ヶ国・83都市を会場に、8,200名以上が参加した世界最大規模のハッカソンとなり、日本では東京大学駒場リサーチキャンパスに132名が集いました。
開発を行う18のアイデアに分かれてチームを作り、会津大学から参加したARC-Spaceのメンバーは木下達生さん(大学院博士前期課程2年)をリーダーに、チーム「Lunar Travel Agency」を立ち上げました。「月の旅行代理店」を意味する通り、月面までの旅程や観光情報を提供するアプリを企画。NASAが開発した人工衛星の軌道設計ツールやJAXAの月周回衛星「かぐや」の画像データを活用して制作されたアプリは、到着地点と日付の入力で、地球から月への軌道表示や月面の目的地が3D映像で再現されます。リアルな情報が得られること、月旅行をイメージしやすいという点で注目を集め、審査員の山崎大地氏から特別賞「ASTRAX賞」が贈られました。
グローバルコンペティションに進出できる上位2チームには届かなかったものの、他のチームは社会人が率いる中、学生主体のチームが入賞できたことは非常に価値ある結果だと言えます。山崎氏からは「宇宙旅行が現実になりつつあり、このアプリは今すぐにもビジネス化できる」との評価を得ました。

CAIST/ARC-Space参加者
木下達生、林佑樹、森洋平、松浦隆裕、伊東里保、中島秀穂(大学院生)、藤末藍(学部生)
平田成、寺薗淳也、北里宏平(引率教員)

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【写真左】審査員の山崎大地氏(ASTRAX代表、右端)と受賞の記念撮影 【写真右】アプリ開発の様子

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【写真左】開発したアプリのトップページ 【写真右】地球から月への軌道を可視化したページ