2015年7月27日(月)、会津大学において平成27年度前期授業「ソフトウェアスタジオ」の成果発表会が行われました。

 「ソフトウェアスタジオ」は、顧客の求めるソフトウェアの開発を通して、受講者がソフトウェア工学に対する理解を深めることを目的とした講義です。
 授業では、顧客から実際に注文を受け、それぞれの注文を一つの学生チームが受け持ちます。各チームは、顧客の要望を聞き取る ヒアリングから始め、ソフトウェアの開発要件を決定する所から始めます。その後、設計、開発、テストの各開発工程を実施し、授業内で開発作業の概要および成果物の発表を行い、顧客に納品します。各チームには産業界から派遣されるコーチが付き、開発実務のアドバイスを行います。
 毎週、教員・コーチに進捗を報告するとともに、必要に応じて顧客と打合せを持ちます。開発の各工程はドキュメント等の成果物で管理し、各工程を終了する度に提出します。顧客も参加する中間発表と最終発表では、受講生が成果物の品質および作業効率について分析と考察を行い報告します。このプロジェクトは2009年より実施されており、依頼があった企業や団体において、学生の成果物が利用されています。

 今年度前期は、福島県立医科大学会津医療センター臨床医学部門緩和ケア科竹重俊幸准教授(※1)のご協力のもとで、緩和ケア科での課題を基にした「h2linkシステム」及び「アロマトリートメント記録管理システム」の開発に取り組みました。

 今回発表された成果の概要は、以下の通りです。

  1. 会津大学プロジェクトチームA「h2linkシステム」(Let's コール♪)
    患者が在宅医療に移行した際に、タブレット端末を活用したビデオ通話による患者サポートを目的としている。いつでも、どこでも医師や看護士の顔を見ながら対話できることにより、不安の軽減や安心感を提供することができるシステム
  2. 会津大学プロジェクトチームB「アロマトリートメント記録管理システム」(Let's アロマ♪)
    患者の症状に対応したアロマトリートメントを行う際、その患者の情報や施術履歴の閲覧や分析により施術全体の質を向上するシステム

 今回の最終報告会では、各チームが開発の際に工夫した点、苦労した点、学んだ点を振り返り、プロジェクト全体を考察した内容を発表しました。学生たちは、限られた時間の中でソフトウェア作成を実践したことにより、各工程の重要性やその管理について学べたと振り返りました。その後のデモンストレーションでは、実際に作成したソフトウェアを動かし内容を説明しました。

 「ソフトウェアスタジオ」は、今後も顧客のリクエストを受けたソフトウェア開発を続けていきます。

参加学生・教員のコメント
橋本大輝さん(学部4年、チームA):私たちのチームは序盤、顧客の要求から本当に必要な機能を検討することが上手くできず、苦戦しました。しかし現在は、顧客に"聞く"だけではなく、自分達が今まで学習してきた知識や経験を活かしてシステムを想定し、顧客に"提案する"ことが大切だと学ぶことができました。また、チーム作業も最初は、意思疎通不足で作業が進まないこと等がありました。しかし終盤は、チーム全員が同じ意識・目標に向かって、お互いの個性や能力を尊重し、協力し合うことが大切だと実感できました。

新井雅裕さん(学部4年、チームB):僕はこの授業で初めて、多人数でチームを組んでのソフトウェア開発を経験しました。そのため、少人数で開発することとの違いにとても苦労しました。しかし、大変だった分学ぶこともたくさんあったので、とても良い経験をすることができたと思います。この経験を活かして、より良いソフトウェア開発ができるようにこれからも努力していきたいです。

吉岡廉太郎准教授(※2):今回は病院の緩和ケアセンターという学生にはあまりなじみのない職場からの注文でしたが、現地調査やヒアリングなどを通して理解するよう努力できていたと思います。特に、利用者である看護師や患者が間違えずに使えるための工夫ができたのは、良かったと思います。また、ビデオ通話機能のように技術的に工夫が必要なところも根気よく取り組むことができたと思います。

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プロジェクトチームAのプレゼンテーション(左)とデモンストレーション(右)の様子

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プロジェクトチームBのプレゼンテーション(左)とデモンストレーション(右)の様子

※1 福島県立医科大学会津医療センター臨床医学部門緩和ケア科
※2 吉岡廉太郎准教授

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