Phuc V. Trinhさん(博士後期課程2年、研究指導教員:Anh T. Pham教授(※1)、コンピュータ通信学講座)が、IEEE R10(Region10、アジア・太平洋地域 ※2)優秀学生論文賞の準グランプリを獲得しました。ICSPCC(信号処理・通信・コンピューティングに関する国際会議)の開催期間中である2016年8月7日(日)に、香港城市大学にて授賞式が行われました。

 IEEE R10(アジア・太平洋地域)は、57区、6審議会、17小区、515支部、60関係団体、958学生支部から構成されています。北東の日本や韓国、西のパキスタン、南太平洋のニュージーランドまでの広範囲を含んだ、107,154名の会員を擁するIEEE最大の地区です。

 優秀学生論文賞は、学生の意欲向上、論文執筆力・プレゼンテーション力の養成、IEEE会議における発表の奨励を目的としています。受賞対象となる論文は、直近3年間(2013年9月~2016年8月)にIEEE会報や論文誌に発表されたもの、あるいは国際会議ICPSCC2016で受理された学術会議論文のいずれかです。

 IEEE R10優秀学生論文賞(DSPA)には、最優秀賞、準グランプリ、準々グランプリの3賞があり、論文及びプレゼンテーションの質を基準として選考されます。受賞者には、賞状と、副賞として最優秀賞には500米ドル、準グランプリは300米ドル、準々グランプリには200米ドルが授与されます。

 今回Phucさんは、学術誌発表論文 "All-Optical Relaying FSO Systems Using EDFA Combined With Optical Hard-Limiter Over Atmospheric Turbulence Channels"(掲載誌:"IEEE/OSA Journal of Lightwave Technology", vol. 33, no. 19, pp. 4132-4144, Oct.1, 1 2015.)が評価されての受賞となりました。日本から参加した学生で最終選考にまで残ったのは、Phucさんのみでした。

Phuc V. Trinhさんのコメント:権威あるIEEE R10優秀学生論文賞の準グランプリを獲得できて、非常に光栄です。この賞は、アジア・太平洋地域の若手研究者を奨励する重要な役割を果たしており、自らの研究でより高みを目指そうと刺激を与えてくれます。今回の受賞によって私の研究成果が認められ、研究職を目指そうという決意がいっそう強固になりました。

Anh T. Pham教授のコメント:素晴らしい快挙です。IEEEアジア・太平洋地域全体でたった3名しか受賞できない賞を、しかも日本からの参加者で唯一受賞できたのです。これは会津大学での研究・教育が優れているということの証であり、スーパーグローバル大学としての目標達成に向けた取組みとして、大変意義があることと言えるでしょう。

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IEEE ICPSCC2016において表彰を受けるPhucさん

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表彰状

※1 Anh T. Pham教授
※2 IEEE R10
※3 IEEE R10優秀学生論文賞(DSPA)
※4 スーパーグローバル大学推進室