卒業論文に取り組むにはいくつかの要件を満たさなければならず、また、単位を修得するためにはいくつかの手続きを踏まなければなりません。

1. 卒業論文指導教員への配属

3年次に卒業論文指導教員へ配属されます。教員による研究テーマ説明会の後、希望する教員との面接等を経て、配属が決定されますので、学生は自ら行動し卒業論文指導教員を決める必要があります。1年生の時から自分のやりたいことを意識し、様々な教員との関係を深めていくことが重要です。
なお、卒業論文指導教員は、卒業論文単位修得前に定年退職日を迎えることのない常勤の教員とし、部門以外の教員(大学院指導資格をもつ教員以外)が指導する場合は、部門の教員を副指導教員としてつけなければなりません。

2. 配属学生数

卒業論文の指導は少人数教育を基本とするため、一人の教員が受け入れる学生数は同一学年から最大4名としています。早期配属の学生も含まれます。(早期配属についての詳細は「20 会津大学オナーズプログラム」を参照してください。)

3. 配属要件

卒業論文指導教員に配属されるためには、原則として次の条件を満たしていることが必要です。(編入生を除く)

本学に2年以上在学していること。

4. 卒業論文履修要件

学生は4年次に卒業論文に着手します。卒業論文の履修要件は以下の通りです。これらの要件を満たさない場合は、卒業論文に着手することができず、卒業が延期されることになります。

ア 本学に3年以上在学していること。(編入生を除く)
イ 卒業論文指導教員に配属されていること。
ウ 進級要件を満たしていること。
エ 自由科目以外の科目から100単位以上修得していること。

なお、卒業論文着手判定は年2回(春季及び秋季)行いますが、着手の時期に関わらず最低1年間の履修が必要になります。
また、会津大学早期卒業に関する規程に基づき成績優秀者と認められた場合は、3年次後期に卒業論文を履修することができます。(早期卒業の詳しい説明は「8 卒業要件」を参照してください。)

5. 卒業論文指導

3年生の間は、卒業論文指導教員の指導の下で履修に関するアドバイスを受け、授業科目を計画的に履修し、卒業論文のテーマを練り上げていきます。4年生の指導(セミナー等)に一緒に参加を許される場合もあります。
4年生になって上記の卒業論文履修要件をクリアすると、本格的に卒業論文の指導が始まります。なお、教員による卒業論文着手者状況報告が行われ、順調でない場合は教務委員会から指導があります。

6. 卒業論文指導教員の変更

学生が卒業論文指導教員の変更を希望する場合は、所定の変更願を学生課に提出してください。新旧指導教員のそれぞれが承認し、新指導教員の配属人数に余裕がある場合、教務委員会の承認を経て許可されます。なお、教員の承認が得られない場合は、教務委員会で変更の判断をすることができます。
卒業論文は、原則として同じ教員の指導のもとで取り組む通年科目であるため、卒業論文指導教員を変更した場合は、変更後卒業までに少なくとも1年を要することになります。よって、変更を希望する場合は、時期等に十分注意する必要があります。

7. 卒業論文の完成スケジュール

卒業論文完成までのプロセス

○春季卒業論文

○秋季卒業論文

卒業論文中間発表会

10月中旬

4月中旬

卒業論文タイトルとレフリー(卒業論文指導教員以外の審査員)の決定

1月中旬

7月下旬

学生から卒業論文指導教員へ卒業論文原稿の提出

1月下旬

8月中旬

卒業論文発表会

2月中旬

8月下旬

卒業論文の完成原稿、学位論文使用許諾書の提出

2月下旬

8月末

8. 卒業論文中間発表会

学生は卒業論文中間発表としてポスター展示を行います。これは卒業論文審査の一環として行われます(卒業論文審査の採点には、中間発表の評価を含めます)。
評価項目は以下になります。

  • 卒業論文テーマの目的
  • 卒業研究のアプローチ
  • 現在までの結果および状況
  • 卒業論文完成までのスケジュール、工程
  • 文法等の英語表現
  • ポスターの完成度
中間発表を行わなかった学生は、当該学期に卒業論文審査を受けることができず、卒業論文の単位を修得することができません。なお、卒業論文再履修の場合には、再度中間発表を行う必要があります。ただし4.に記載のある早期卒業者等、特段の事情により教務委員会で承認された学生は除きます。

9. 卒業論文発表会

学生は卒業論文を公開の場で発表します。これは卒業論文審査の一環として行われます。発表は一人20分程度(発表10分、質疑9分、交代等1分)で、使用言語は英語を原則とします。
発表会の詳細な日程については後日通知されます。

10. 卒業論文の審査

卒業論文指導教員とレフリー(卒業論文指導教員以外の審査員)1名の計2名で審査が行われます。採点の持ち点は2:1で、中間発表会の評価を加えた上で以下を考慮し、総合的に判断して点数がつけられます。

  • 卒業論文テーマの難易度
  • 卒業論文の公式記録である英文thesisの完成度(内容と表現)
  • 論文発表の態度と説得力
  • 質疑に対する応答の的確さ
  • 卒業論文実施期間中の熱心さと持続性

11. 完成原稿の提出

英文A4版4~8頁にまとめなければなりません。理工系の論文としては、この程度の内容に簡潔にまとめることが適当とされています。書式については、以下に示してある指針にしたがってください。
https://web-int.u-aizu.ac.jp/official/students/sad/stsa14_j.html
提出は、印刷版と電子版の両方が必要です。印刷版は図書館に保存され、電子版は所定のディレクトリに保管されて、いつでも読むことができます。